椅子から立てない催眠とは?


椅子から立てない催眠とは文字どおり座った人が立てなくなるという暗示をかけるものです。

この催眠術でおこる現象は運動支配によるもので、深化法で被験者を深い催眠状態に入れてからそのままの流れでスムーズに行うことが出来ます。

この暗示は被験者の反応が分かりやすく、どれ程の催眠状態かを見極めるのにも有効です。

このテストに反応した被験者は3パターンほどかかり方が違います。

  1. 体にまったく力が入らなくなり立てない
  2. 体が動かなくて立てない
  3. 立つ気が起こらない、立ってはいけない気がして立てない

大体の方がこのような反応を示しますが、やはり人によって違う反応をする方もいるので、観察や本人から聞くのも大切です、反応を見ることでどのような暗示にかかりやすいか、どれ程の被験性かを見極めるのです。

必ず、というわけではありませんが、まず1の反応をした被験者は催眠術にかかりやすいタイプです、色々な暗示をかけて反応を見ましょう。

続いて2の反応をした被験者>3の被験者といった順に暗示へのかかりやすさ、被験性となります。

椅子から立てない催眠の誘導例

それでは誘導文の方に移っていきます、今回の例では深化法に続いて行った、という想定で書いていきます、他の催眠術を行ってからも出来ますし、文章を変えても大丈夫なので、慣れてきたら自分なりにアレンジするなりしてみてください。

  1. 「3・2・1す~~っと気持ちの良い催眠状態に入っていきます」
  2. 「全身の力が抜けてしまいました、気持ちよくて心と体がリラックスしています」(深化法おわり)
  3. 「3つ数えると気持ちの良い状態で目を覚ますことができます」
  4. 「目を覚ますと全身の力が抜けて椅子から立つことができなくなります」
  5. 「立とうと思えば思うほど力が抜けて立てなくなります」
  6. 「3・2・1ハイッ!」
  7. 「今立てますか?」

以上になります。

この椅子から立てなくなる催眠に成功したならその被験者は運動支配の催眠にかかることが分かったので、他の運動支配の催眠術に移るのもよいですし、被験性が高そうなら感情支配、記憶支配にもチャレンジしてみましょう。

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