催眠療法は人の潜在意識に働きかけて、身体の機能が潜在意識をフォローするという習性を利用するので基本的にどのような症状にも活用することが出来ます。

現代の進んだ科学技術でも人間の脳の機能の10%に満たない程しか解明されていません。

ということは、残りの90%で一体どのようなことが出来るのか誰にもまだわかっていないのです。そう考えると催眠療法で人の心身に与える影響は計り知れない、何にでも効いて、何でも治せてしまうような気がしますが、なかなか現実はそうはいきません。

可能性は未知数だけどだからと言って患者の薬を減らしたり、止めさせたりするような暗示をかけたり、勧めたりすることを決してしてはいけません。

適切な治療法のサポート役として併用されてこそ絶大な効果が現れます。

その事を念頭に置いて、私達催眠療法士がどのように高血圧や低血圧で悩む人を助けることが出来るのかご紹介しましょう。

高血圧・低血圧の原因を知る

まず一言に高血圧、低血圧と言っても全てが同じ原因で起こっている症状ではないので、患者それぞれの症状の原因となっている病気や障害そしてそれに対する治療法(薬投与)などの詳細を知る必要があります。

原因は主因と副因に分かれます。副因の場合は必ず元となる病気や障害も把握し、その仕組み等を理解した上でそれに対する対処も施術に含める必要があります。

症状を和らげることとその原因となっている病気の対処を同時に行う事が重要です。潜在意識に限界は無いので、どんなに大量の情報や暗示を1回の施術に含めても問題はありません。

また、服用している薬が症状を引き起こしている場合もあるので、服用中の薬の作用を理解する必要もあります。

高血圧・低血圧の「傾向」がある段階

薬の投与や詳しい検査をしたわけではなく、重大な症状も出ていないが高・低血圧の「傾向」があるので食事療法や運動で予防しようと言われている段階の人には、身体機能が全て正常に働くこと、運動や健康的な食事が苦なく出来るようになることに焦点を当てて施術を行うと良いでしょう。

そして、潜在意識が医師の診断が必要だと判断した時は迷わず医師の診察を受けるように促してあげることも忘れてはいけません。

また65歳以上になると理由も無く貧血気味になる人がいます。この人たちは特に食後や立ち上がった時などに眩暈や貧血を起こします。

これは、年齢と共に自然に起こる低血圧なので、身体機能の正常化に焦点を置いた施術をしましょう。

高血圧・低血圧のための施術

どのような症状や病気を扱っていても、催眠療法の基本のイメージ療法と暗示の両方を使い、あらゆる角度から症状、病気に対処する必要があります。

催眠状態へ導きリラックスさせることで血圧の正常化を促し、自分で血圧をコントロール出来ると実感するようなイメージ療法を施術してあげると良いでしょう。

気を付けることは使用する言葉が専門用語になり過ぎないこと。

専門知識がなくても分かるように潜在意識に説明しながら一般的な言葉で施術することを心がけましょう。

また、病気や体の機能のメカニズムも誰もが知っているとは限らないので、分かりやすく潜在意識に説明することも忘れずに行いましょう。

患者が自分の症状を説明するときに使っていた単語を使用するとより効果が大きくなります。

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