催眠術・催眠療法(ヒプノセラピー)をする上で必ず知っておいてほしいのが、意識(顕在意識)と無意識(潜在意識)の関係性についてです。
まずは言葉の意味を抑えていきましょう。
意識(顕在意識)
頭の中で考えていることを通常『意識(顕在意識)』と言います。
- ご飯を食べたい
- 熱い、寒い
- 明日のデートどうしよう
- 1+1=2
など、日々生活する中で次々に考えが浮かんでくると思います。
これらが、意識(顕在意識)だと考えてください。
無意識(潜在意識)
普段は意識していない、または自覚していない感情や感覚、信念などを『無意識(潜在意識)』と言います。
- 心臓の鼓動
- まばたき
- 居眠りしていても自分が降りる駅で気づく
- 暗闇に恐怖を感じる
催眠術・催眠療法(ヒプノセラピー)を学ぶ上で理解しておかないといけないのが、無意識(潜在意識)についてです。
なぜなら催眠術・催眠療法(ヒプノセラピー)は相手の無意識(潜在意識)に対して働きかける技術だからです。
それでは無意識(潜在意識)の特徴について掘り下げて説明していきます。
無意識(潜在意識)の特徴
無意識(潜在意識)にはいくつか特徴があります。
- 現実と非現実の区別がつかない
- すごく素直である
- 繰り返すことで『現実』となる
現実と非現実の区別がない
2つ前のページでレモンのたとえをご紹介しました。
イメージしただけで、つばが出たり、酸っぱく感じたり、レモンの香りがしたりという現象は無意識(潜在意識)が勘違いして起こす現象のひとつです。
すごく素直である
『目は口ほどに物を言う』ということわざを聞いたことがあると思います。
無意識(潜在意識)の感情は言葉にしなくても、目に現れるということを表現した言葉なのですが感性の鋭い方は相手が無意識(潜在意識)で考えていることを目を見るだけで判断することができます。
これは、無意識(潜在意識)の特徴である素直さにより引き起こされています。
繰り返すことで『現実』となる
催眠療法(ヒプノセラピー)の現場ではこの特徴を利用して、患者の困難を克服していきます。
催眠(トランス)状態下で何度も困難を克服することによって、それが現実のものとなっていきます。
関連ページ:催眠療法(ヒプノセラピー)とは?【目的・効果】
意識(顕在意識)と無意識(潜在意識)の関係
催眠や心理に関して知識がないと意識(顕在意識)の方が人に与える影響が強いと感じている方が多いとは思いますが、無意識(潜在意識)の方が人に与えている影響力が大きいです。
意識:無意識=1:9
だと言われたりしますが、無意識(潜在意識)の方が圧倒的に大きな割合を占めると理解していただければ結構です。
平常時は意識(顕在意識)と無意識(潜在意識)の間にはクリティカル・ファカルティと呼ばれる仕切りが存在しているのですが、催眠(トランス)状態下ではクリティカル・ファカルティの働きが弱まります。
催眠術・催眠療法(ヒプノセラピー)は、無意識(潜在意識)がより影響を受ける状態(催眠(トランス)状態)を作り出してこちらの指示を無意識(潜在意識)に直接届けることによって現象を起こしたり、心の困難を克服したりすることができます。
催眠術・催眠療法(ヒプノセラピー)を学ぶ前に理解しておくべきことは、これでおしまいです。
当ブログを読み進める上で難しい用語が出てきたときは、催眠用語集を確認しながらまたは関連ページを確認しながら一つずつ学んで下さい。
皆さんが自信を持って催眠術・催眠療法(ヒプノセラピー)ができることをこころより願っております。
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